「イニシエーション・ラブ」乾くるみ

イニシエーション・ラブ (文春文庫) 作者:乾 くるみ 文藝春秋 Amazon 何かを、こうだと、思い込んでいる時は 回りが見えなくなることがある。 小さな違和感を感じても きっとこういうことでは、、と 自分に都合よく解釈したがる。 事実は、思い込みが作り出…

「ポンコツ一家」にしおかすみこ

ポンコツ一家 作者:にしおかすみこ 講談社 Amazon 完璧な人間などいないんだから 完璧な家族なんてない。 そうわかっていても 完璧でない家族のことは 誰もが、語りたがらない。 多かれ少なかれ、どの家族だって 何かしらの問題を抱えているのに 何もないふ…

「芸人と俳人」又吉直樹×堀本裕樹

芸人と俳人 作者:又吉 直樹,堀本 裕樹 集英社 Amazon 何の気になしに、時間つぶしに 何の期待もせず、ふらっと入った帽子屋さんで とんでもなくかわいい帽子に出会った。 ワタシは、ショップの店員さんが苦手。 そういう職種の人は、おしゃれな人で ワタシは…

「母親になって後悔してる」オルナ・ドーナト 鹿田昌美/訳

母親になって後悔してる 作者:オルナ・ドーナト 新潮社 Amazon ひとりになりたくて、夜、買い物に出る。 ひとりになりたくて、朝、散歩する。 そうして、このまま、どこかに行ってしまいたいと 何度も思ったことがある。 だけど、どこへも行けず、結局家に帰…

「恋のゴンドラ」東野圭吾

恋のゴンドラ (実業之日本社文庫) 作者:東野 圭吾 実業之日本社 Amazon 交通機関が発達し いろんな場所へ行けるようになった。 たとえ、物理的に行けなくても インターネットがある。 一見すれば、世界80億の人たちと知り合いになれる可能性だってあるけれど…

「思いつきで世界は進む」橋本治

思いつきで世界は進む (ちくま新書) 作者:橋本 治 筑摩書房 Amazon 子ども時代、学校でよく目標を立てた(立てさせられた、ともいう) 新しい学年になったら、新学年になっての目標にはじまり テストの目標、将来の目標など個人的目標。 さらには、クラス目…

「悪について」エーリッヒ・フロム

悪について (ちくま学芸文庫) 作者:フロム,エーリッヒ 筑摩書房 Amazon 「悪」という漢字は 「亜」の下に「心」と書く。 「亜」という漢字も 「心」という漢字も いたって普通の漢字なのに この二つの漢字がくっつくと 「悪」になり 途端に「劣っている」「…

「オンライン脳」川島隆太

オンライン脳 東北大学の緊急実験からわかった危険な大問題 作者:川島 隆太 アスコム Amazon 先日、読んだ著者の「スマホが学力を破壊する」 kareiko.hatenadiary.com 何となくわかってはいたものの データを突き付けられたら、やっぱり衝撃的だったし その…

「道行きや」伊藤比呂美

道行きや (新潮文庫) 作者:伊藤 比呂美 新潮社 Amazon 毎日のくらしの中で 普段はやり過ごせていても ふと、自分の人生これでいいのか?と思う時がある。 落ち込んだり やる気をなくしたり あの時こうすればよかった これから先どうすれば 考えても、どうし…

「スマホが学力を破壊する」川島隆太

スマホが学力を破壊する (集英社新書) 作者:川島 隆太 集英社 Amazon 気づいたら、スマホを手にしている。 別にスマホに用はないというのに。 手にした途端、時間はあっという間に スマホの中に吸い取られる。 しかし、スマホは、人間から時間を奪うだけでは…

「「自由」の危機 息苦しさの正体」

「自由」の危機 ――息苦しさの正体 (集英社新書) 作者:藤原 辰史,姜尚中,隠岐 さや香,池内 了,佐藤 学,杉田 敦,阿部 公彦,石川 健治,望月 衣塑子,津田 大介,会田 誠,山田 和樹,ヤマザキ マリ,平田 オリザ,桐野 夏生,永井 愛,村山 由佳,上野 千鶴子,小熊 英二,…

「自民党の統一教会汚染追跡3000日」鈴木エイト

自民党の統一教会汚染 追跡3000日 作者:鈴木エイト 小学館 Amazon 読み進めるごとに、これほどげんなりする本は初めてでした。 最後には、もうおなか一杯になります。 もちろん、本にげんなりするのではありません。 げんなりするのは 政治家、自民党政…

「インドラネット」桐野夏生

インドラネット (角川書店単行本) 作者:桐野 夏生 KADOKAWA Amazon 著者の作品は、女性を主人公とする物語が多いが 本著は、男性を主人公とした作品である。 主人公は、風采の上がらない若者、八目晃(やつめあきら)。 仕事も人間関係もうまくいかず、人生…

「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」町田その子

夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫) 作者:町田そのこ 新潮社 Amazon 初めて読んだ町田その子の本は 「うつくしが丘の不幸の家」だった。 うつくしが丘の不幸の家 (創元文芸文庫) 作者:町田 そのこ 東京創元社 Amazon 短編小説的でありながら 読み終…

「正しい家計管理」林總

新版 正しい家計管理 作者:林總 すみれ書房 Amazon ちょっと前に読んだ「正しい家計管理長期プラン編」 ☟ kareiko.hatenadiary.com 読む順番は逆になってしまったのかもしれないが 改めて「正しい家計管理」読んでみた。 長期プラン編と重なるところも多かっ…

「燕は戻ってこない」桐野夏生

燕は戻ってこない (集英社文芸単行本) 作者:桐野夏生 集英社 Amazon 桐野夏生の著作を読む前には、必ず、自分に問いかける。 今、桐野ワールドに飛び込んでも大丈夫? 本を開けば、瞬く間に、桐野ワールドに引きずり込まれる。 そこには、女という性、社会の…

「東京あたふた族」益田ミリ

東京あたふた族 作者:益田ミリ ミシマ社 Amazon 漫画家、イラストレーターの益田ミリのエッセイ。 デビュー前、大阪から上京するところから始まる。 著者の生活、仕事、友人、家族のことなどが ほのぼのと描かれ、さらさらっと読み進められるが 行間からあふ…

「此の世の果ての殺人」荒木あかね

此の世の果ての殺人 作者:荒木あかね 講談社 Amazon まっさらな状態でこの本を読み始めた。 物語の世界で、ぐわんぐわんと頭を揺さぶられる。 いったい、どうなってるのか いったい、どこへ向かうのか、、 ぜひ、ぜひ、なんの予備知識もないままで この本を…

「正しい家計管理・長期プラン編 老後のお金」林總

正しい家計管理・長期プラン編 老後のお金 作者:林 總 WAVE出版 Amazon 本来なら これを読んでからのほうがよかったんだろうけれど 新版 正しい家計管理 作者:林總 すみれ書房 Amazon アラフィフとなった今、もうすぐそこに 「老後」の二文字が見えてきたの…

「老いた親を愛せますか? それでも介護はやってくる」岸見一郎

老いた親を愛せますか? それでも介護はやってくる (幻冬舎単行本) 作者:岸見一郎 幻冬舎 Amazon 著者は、アドラー心理学の研究で有名な 哲学者 岸見一郎。 彼の実際の介護経験をとおして 年を取ること、生きることについて とつとつと語られる。 目の前の現…

「親を寝たきり・要介護にしないたった6つのこと」平松類

親を寝たきり・要介護にしないたった6つのこと (知的生きかた文庫) 作者:平松 類 三笠書房 Amazon さて、前回、前々回と、介護に関する本を読んで 介護に関することを少し知ることができた。 知らないことは不安につながるので 介護のことが少しわかって、…

「離れて暮らす親に介護が必要になったときに読む本」角川SSC

図解とイラストでよくわかる 離れて暮らす親に介護が必要になったときに読む本 (角川SSC) KADOKAWA Amazon 前回、介護の超入門本を読んでみた。 kareiko.hatenadiary.com 介護のことは、なんとなくわかったけれど いざ、具体的に動くとなれば、この本の知識…

「弱った親と自分を守るお金とおトクなサービス超入門」安藤なつ・太田差恵子

知っトク介護 弱った親と自分を守る お金とおトクなサービス超入門 作者:安藤 なつ(メイプル超合金),太田 差惠子 KADOKAWA Amazon 先日のこと。 ひとり暮らしをしている母親が 足が痛くて動けないことがあった。 (今は、だいぶ回復して、ホッ、、) 母もも…

「飾らない。」坂井より子

飾らない。: 76歳、坂井より子の今をたのしむ生き方 作者:坂井 より子 家の光協会 Amazon 自分らしく、、 個性的、、 簡単に言う言葉だが じゃあ、それ、いったいどういうこと?と問われると 具体的に答えられる人は、案外いないのかもしれない。 この本のタ…

「ぼくらは、まだ少し期待している」木地雅映子

ぼくらは、まだ少し期待している 作者:木地雅映子 中央公論新社 Amazon 期待と希望は違う。 希望は、マクロ 期待は、ミクロ。 つらいことがあって 理不尽なことがあって 自分の力ではどうしようもない環境に置かれ 生きていくのに困難を抱えているとき 希望…

「老害の人」内館牧子

老害の人 作者:内館牧子 講談社 Amazon 「老害」という言葉を初めて聞いたとき いやな言葉が生まれたものだなあと思ったが 気づけば、そんなこともすっかり忘れ 今では、自分の辞書の中に、この「老害」という言葉が しっかり書き記されている。 自分のこと…

「黒いマナー」酒井順子

黒いマナー (文春文庫) 作者:酒井 順子 文藝春秋 Amazon 2023年、初読了は 酒井順子「黒いマナー」。 マナーとは何なのか。 改めて考えるきっかけとなる本になることまちがいなし。 マナーとは 人間が社会生活を営むうえで 他人に不快な思いをさせないための…

「下に見る人」酒井順子

下に見る人 (角川文庫) 作者:酒井 順子 KADOKAWA Amazon 酒井順子ならではの ウィットの効いた文章に 時には笑ってしまうが 内容は、とても鋭い指摘である。 日本人のコミュニケーションのあり方 深刻化するハラスメントやいじめ問題の本質を 加害者の側面か…

「進化教育学入門」小林朋道

進化教育学入門 動物行動学から見た学習 作者:小林 朋道 春秋社 Amazon うちの子、、 授業は聞いてるはずなのに、ちっとも理解できてない。 塾に通ってるのに、全然成績が伸びない。 勉強法の本とか、やる気の出る本とか これまでいろいろと読んで試したけど…

「ヒトの脳にはクセがある」小林朋道

ヒトの脳にはクセがある―動物行動学的人間論―(新潮選書) 作者:小林 朋道 新潮社 Amazon この地球の生物の覇者みたいな顔をして 偉そうにしている人間だって やっぱり動物である。。 脳を解明すれば、、 遺伝子を解析すれば、、 人間のすべてがわかるのか!…