「黒いマナー」酒井順子

 

2023年、初読了は

酒井順子「黒いマナー」。

 

マナーとは何なのか。

改めて考えるきっかけとなる本になることまちがいなし。

 

マナーとは

人間が社会生活を営むうえで

他人に不快な思いをさせないためのルールであり

 

マナーとは

人間が社会生活を円滑に行うために

あらかじめ身に付けておく形みたいなもの。。

 

マナーって、大事だ。

 

だけど、目的と手段というのは、時に入れ替わることがある。

本末転倒、、

手段が目的化したとき、本来の目的が果たされなくなるどころか

逆に厄介なことになる。

マナーが目的化した場合も、しかりである。

 

円滑な社会生活を営むため

よりよい人間関係を築くため

他人に迷惑をかけないため

などなどの目的のために

その手段としてあるはずのマナーだが

 

マナーを習得することが目的化してしまうと

マナーを習得した人は、習得していない人を蔑視しがちになったり

大仰にマナーを振りかざして

円滑な社会生活どころか

ギスギスした社会生活、人間関係になりがち。

 

マナーって一歩間違えば、毒にも薬にもなるよなあ、、と

思いながら手に取ったこの本。

 

さまざまなマナーについて

作者の思うところが

軽妙に書かれており

マナーを茶化したエッセイのようにも読めるが

 

そこは、酒井順子

 

マナーとは何なのか、最後は、ものの見事にきっちり着地。

そして、この本のタイトルが

なぜ「黒いマナー」なのかもわかる仕掛けとなっている。

 

そうそう、マナーって、そういうことだよね、、

新年に、大切なことを確認できて、よかったなあ。